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September 29, 2008

SESSION #166 「ラストゲーム・最後の広島市民球場」

166プロ野球ファンにとっては馴染みの深い広島市民球場。

来年に広島には新球場が完成するのに伴い、今年がラストの年となった。

そのため今年は開幕より「広島市民球場ファイナルシーズン」としていろいろな企画が行われた。

過去、広島市民球場には2002年に一度だけ中日戦を観に行ったことがあるだけだったが、今年はなんとかしてもう一度だけでも観に行きたい、そう思っていた。

が、なかなか都合も付かず、けっきょく行ける事になったのは9月28日の広島vsヤクルト戦。

新聞やテレビでも大きく報じられたとおり、これが広島市民球場で行われる最後のプロ野球公式戦となった。

入場者は3万人とちょっと。 狭い広島市民球場はこれでもう超満員。

まるで日本シリーズか優勝決定戦かのような異常なまでの雰囲気の中で始まった試合は、カープが終始リードする展開のまま終わり、記念すべき球場の最後のゲームを勝利で飾る。

投手である前田健が、アレックスが、栗原がホームランを打ち、もうお祭のような内容だった。

試合後に行われたセレモニー、無闇な誇張やお涙頂戴な演出が無かったところも、失礼な言い方だけども地味な広島市民球場にはぴったりだったような気がする。
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過去に、球場の閉鎖というものが一年を通じて色々なかたちで惜しまれたり、記念グッズが発売されたりとイベントのようになったのは日本ではおそらくこれが初めてのことだろう。

今年はアメリカでもニューヨークのヤンキース・スタジアムが新球場への移転のためにラストイヤーとなり、様々なイベントが行われたことはマスコミでもたびたび報じられてきた。

その影響もあったかもしれないが、広島市民球場の閉場がひとつのイベントとなったのはきっとそれだけでなく、広島市民球場がいかにプロ野球ファンから愛された古きよき時代の雰囲気をもった球場だったからだろう。

そんな球場はもうこの国にはほとんど残っていない。

後楽園が廃止された時、ファンやマスコミの話題の中心は、無くなる古い球場よりも新たに作られた東京ドームのほうだった。

西宮や藤井寺なんて、ほんの数年前のことだというのに、ひっそりと取り壊されたことをほとんどの野球ファンすら知らないであろうし、新聞でもそのことはまったく報じられなかった。

今まで、ほとんどの球場の最後なんてのは、知らないあいだに廃止になり、後から調べてみたら「○月○日が最後の公式戦でした」というパターンばかりだった。

例外的にいえば、ナゴヤ球場のラストゲームは中日ファンには屈辱でしか記憶に残っていない巨人との10.6であったとか、日生球場のラストゲームでは王監督の生卵事件が起きたとか、そういう形で報じられたものもあるが、このへんとはちょっとケースが違う。

ここ近年、マスコミのメジャーリーグの扱いが増えたことによって、日本でもようやくアメリカのように野球の持つスポーツ以外の「文化」という側面が認知されるようになったのかもしれない。

と、同時にいかに広島市民球場がファンから愛されていたのかを認識した、そんなラストゲームだった。

ファンによってライトスタンドに掲げられた大きな横断幕。

たとえカープファンじゃない、中日ファンの自分にも熱く思わせるものがあった。
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 ここで野球と出会い
 カープを好きになった
 全ての始まりはここだった
 過去を従え 未来を見据え
 笑って行こう君のために 
 最高の笑顔でありがとう

来年から使用される建設中の新球場。 
これもまた何十年ものファンから愛される、そんな球場になりますように。

野球ファンとして、心から「ありがとう広島市民球場」

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