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February 27, 2005

SESSION #053 「零下20度の対決」

053旅人が北海道で目指す先のひとつ、日本人ならば一生に一度は訪れておきたい日本最北端の地。 北海道へ来たのはこれで6回目ながら実は恥ずかしいことに、その宗谷岬を訪れたことは一度も無かったりしちゃいます。

宗谷岬へは札幌から特急列車で6時間ほどの日本最北の駅・稚内が最寄で、その稚内駅からまたバスで50分ほど行ったところにあります。  しかもこんな観光シーズンでもない真冬では岬にむかう観光用のバスは走っていないために数時間に一本の路線バスの使用しか方法は無し。 場所が場所だけに行くならば一日がかりの覚悟が必要。

札幌発の夜行列車に乗車し、稚内の駅に到着したのは午前6時。 駅に着く直前、明け方を走る列車の窓から見える光景は荒涼とした雪景色と空を飛ぶ白鳥の群れ。 これこそ最果ての地に向かう光景にふさわしい! と、勝手に胸を躍らせながら駅を降りてみると、異常なほどの寒さ!

宗谷岬方面へのバスの出発時刻までは約2時間ほどあり、極寒の中をノシャップ岬を始めとした市内の観光ポイントを巡りつつ時間を潰す。 ようやくバスの発車時刻になり乗り込んでみると、車内には地元の利用客に混じって自分以外にも宗谷岬を目指そうとしている旅行者がいることにちょっとびっくり。 吹雪のなか、岬に向かうバスは何度もドリフトのように後輪を空転させながらカーブを飛ばしていく豪快な運転にさらにびっくり。 WRCの開催地に北海道が選ばれたのも、交通死亡事故数が北海道がトップなのもこれで納得がいきました。

   幸せ求め 最果ての地に
   それぞれ人は 明日を祈る

有名な宗谷岬の歌にあるように自分も最果ての地に明日を祈ろうかな。 天気がよければ海のむこうに樺太が見えるらしいけど今日はどうだろうな。 いろいろなことを思いながらバスを降りようやく到着した宗谷岬は吹雪の中。 樺太の大地どころか50メートル先の岬の碑すらブリザードにかすんでよく見えないです。

冷え切ったメガネのフレームが顔に触れるのが痛く、風が顔に当たるだけで涙が出てくる。 その涙さえもすぐに凍ってしまうようななか、雪をかきわけながらなんとか岬まで歩き、吹雪の合間に間宮林蔵の銅像や宗谷岬の歌碑を拝み、あとは近くでただ一店だけ開いていた土産物屋に逃げ込むように転がり込む。

屋外に置かれていた温度計が示していた気温はマイナス18度。 おそらく今までの生涯で体感したなかでは最低の温度かと思われます。 次は雪の無い夏に来よう。 今度こそは樺太の大地を眺めながら明日を祈るべく。

(写真:雪に霞む間宮林蔵の像と宗谷岬の碑)

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