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March 04, 2003

SESSION #015 「地方競馬は冬の時代」

世間が桃の節句をお祝いする3月3日、春とは言えまだかなり寒さの残る北関東は栃木県まで出かけてまいりました。 今回の目的地は栃木県足利市にある足利競馬場。 この日をもって廃止になることが決まっているこの競馬場の最後に立ち会おうと前夜より夜行電車で出発しました。

昨今の不景気により、こと公営競馬もここわずか二年のあいだに、大分県の中津競馬場、新潟県の三条競馬場、島根県の益田競馬場、そしてこの栃木県の足利競馬場と4つの競馬場が開催中止に追い込まれました。 公営ギャンブル愛好家のボクとしては厳しい時代というべきか寂しい時代と言うべきか。

どの競馬場も廃止の理由は赤字のためらしいです。 公営ギャンブルは地方自治体の財源確保のために存在するので、それが赤字ともなれば存続する理由なんて無いのが当たり前といえば当たり前。

しかし競馬場をかかえる都市にとっては、騎手や厩務員などの競馬に直接関係する人だけでなく、競馬場の食堂や売店なんかも含めて競馬場というのはかなり大規模の雇用の場となっているはず。 それをただ赤字だからという理由で何らかの改善策をとることもなく廃止にし従業員を解雇とするのは行政の横暴とも言えます。

事実、足利競馬場でもレース後に行われたセレモニーでの市長のあいさつの際は罵声やヤジが飛び交い誰一人として拍手をする人はいませんでした。 むしろ調教師たちが「もっと言ってやれ!」とばかりにヤジをあおっていたくらいでしたから。

スタンドやコースはそれなりのものを持ちながらも、全国へむけたPRは無く、最寄り駅からは遠く送迎バスも無い。 タクシー乗り場なんてものも無くタクシーを利用したければ自分で電話をかけて呼ばないといけない。 そのため訪れる観客が少なく活気もない。 主催者である行政側が開催に力を入れているとはとうてい思えないかった足利競馬場は廃止になるべくしてなったような競馬場でした。

最終日の入場者はたった2500人。 満員になることの無い競馬場、競馬を愛していない主催者、それをファンにむかって非難する競馬関係者。 公営競馬って何のためにあるんでしょう? 行政ですか? 競馬関係者ですか? ファンですか?

近年に次々と廃止になっていく公営競馬の典型的な見本を足利競馬の閉鎖の中に見たような気がしました。 願わくは現在も赤字を続ける他の公営競馬の主催者がこれを悪しき手本として、存続のためにどうするべきかを考えてくれるようになることを期待したいです。

今後数年でいったいいくつの競馬場が廃止に追い込まれていくのでしょうか・・・

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